②人間は、肉体を携えた霊 キリスト教に代表される従来の宗教でも、人間は霊を携えた存在であることを主張してきました。しかしそこにおける霊の認識は、せいぜい肉体に付属したものという程度でした。人間とは、肉体と霊を持った存在、あるいは肉体に霊をくっつけたような存在といったものでした。「Body with spirit(霊を携えた肉体)」と考えてきたのです。霊があることは認めるものの、そのウェイトは小さなものでした。肉体が主で、霊は肉体の付属物といった位置づけをされてきたにすぎません。
スピリチュアリズムは、そうした従来の人間観を根底から覆しました。スピリチュアリズムの人間観では、霊のウェイトがとてつもなく大きいものとされます。スピリチュアリズムでは人間を、肉体を携えた霊と定義します。これは霊が主体で、肉体は付属物ということです。「Spirit with body(肉体を携えた霊)」と考えるのです。肉体は霊の外皮であり付属物にすぎません。霊界ではそれがなくなり、純粋な霊的要素(霊・霊の心・霊体)からなる霊的存在となります。しかし地上にいても「霊」は本体・本自我であり、人間の中心なのです。
「宗教とはサービスです。これはもう何度も申し上げてきたことですが、サービスに優る宗教はありません。サービスは霊の通貨です。すべての人に対して愛と慈しみの心を持つことができれば、あなたは“ 最も宗教的な人間 ” であると言えます。なぜなら、あなたは人生において大霊を顕現させていることになるからです。本来は、それが全宗教の土台なのです。」Lift up your Hearts
「私たちが関心を持っているのは、あなた方、地上人の生き方です。宗教とは何なのでしょうか?教会やシナゴーグやチャペルや寺院に通うことでしょうか?人間が造り出した教義を受け入れることでしょうか?自分はローマ・カトリック教徒であるとか、 プロテスタントであるとか、仏教徒であるとか、ユダヤ教徒であるとか公言することでしょうか? 宗教とは大霊に少しでも近づくような生き方をすることに他なりません。宗教とは、自らの行為を通して大霊を顕現させることなのです。」『シルバーバーチのスピリチュアルな生き方Q&A』(ハート出版)p.52~53(The Silver Birch Book of Questions & Answers)
「私たちがこうして地上世界へ戻ってきたのは、宗教を実用的なものにするためです。宗教は、教義だの、形式だの、儀式だの、といったものではありません。宗教とは、人のためになる行為(サービス)のことであり、人々をサービスへと向かわせるものは何であってもよい、ということを断言します。」 The Spirit speaks